soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/07/18 EMPEROR、SIGH @ 梅田クアトロ

ブラックメタルの皇帝・EMPERORの来日公演。メタルのガチヤバい人たちの象徴でもあるEMPERORが日本でライブをする……メタラーにとっての一大イベント。レジェンドを見るために行かなければならないでしょう!


本国ではツアーを回ってる初代ドラムのファウストは犯罪歴(殺人・放火)があるため入国できず、代わりに2nd以降のドラム・タリムが参加する日本オンリーのスペシャル編成。ぶっちゃけタリムのドラムのほうが好きなので嬉しかったです!

SIGH

前座は日本の男女ツインボーカルブラックメタルバンド。


女性ボーカルのミカンニバル博士はぽってりとしたお腹が露出したドレスを着てました。たしか妊娠してるんだっけ?


音はアレンジや音質などB級臭を感じるブラックメタル。メロディーがけっこうあってクリーンでクサメロを歌うパートも多かったです。


炎、SM用ロウソク、首吊り縄……など小道具を使って色々なブラック・メタル流のエンタメ要素の強いステージを展開。
妊婦が自分の腹にロウソクをかけるのを生で見る機会なんてそうそう無いです……。


演出も音もB級臭が強くて安っぽい感じがしてしまったんですけど、ずっと見てるとコレはコレでなんか楽しくなってきたりもしました。




EMPEROR

セットアップが終わったあと、ボブサップみたいなコワモテのマネージャーが登場して話しはじめました。


なんでも”謝らないといけないこと”があるとか。最初はファウストのことかと思って軽い気持ちで聴いていました。「そりゃ犯罪歴持ってたら入国は厳しいよー」ぐらいの気持ちで。しかしなんとまさかのサモス病欠がアナウンスされました。
悩んだすえライブはサモスを抜いた4人でやるとのこと。会場全体が動揺するのが手に取るようにわかりました。
マネージャーの(ルックスに似つかぬ)誠実な言葉、そしてプロレスの選手コールのような「エンペラーーーーーー!!!」という迫力のある呼び込みでなんとか会場の空気を取り戻しました。奮い立つオーディエンスは熱かった。


しかし最初の第1音からして「あれ弱い?」と思ってしまいました。サモスがいないことで感じるあきらかな迫力不足。トラックを流したりするわけでもなく本当に”1人いない状態”ってのをヒシヒシと感じました。


それでも邪悪で気品あるギターリフはさすがの貫禄。タリムの延々と続くブラスト・ビートも恐ろしい。ピシっとした綺麗な姿勢で叩くのがまたカッコイイんだなぁ。
サポートサポートのキーボードとベースは髪を振り乱して気合十分。


今回は1stの20周年記念ツアーなので曲もすべて1stから。個人的には2nd以降が好きなので物足りなさな残りました。
アンコールでは1stより前のデモepから。ここらへんの曲が尖ってていいな。凶悪性が高い。
最後はアンダーグラウンドなメタルの元祖とも言えるBathoryのカバー。


サモス欠員による迫力不足のせいか、1stの曲に思い入れがないからか、満足度はそこまで高くありませんでした。
でも日本にやってくることはないと言われていたEMPERORをこの目で見ることができたのは嬉しかったです。