soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Wizardly butterfly&PSOアンダーグラウンド/朽ちゆく想い出に

Wizardly butterfly/「HERMAX」

45分ほどで終わる選択肢無しの一本道短編サウンドノベルです。ちょっとでも内容に触れると全部ネタバレしそうなのでそこについては後で。とりあえず感想をいうと結構楽しめました。すぐにおわるので暇つぶしにいいんじゃないでしょうか?
以下、ネタバレ

たぶんこのゲームのシナリオは最後の蝶が人間に変わるシーンに込められたメッセージから膨らんでいったんじゃないでしょうか?葵の正体はかなり強引なのもこのシーンを思いついて、どうにかしてそこに持っていこうと思ったからだと思います。その蝶のメッセージから最後のシーンまでの流れは好きですね。特に最後のシーンは少しじーんときました。粗はいくらでも見つかりますが何か一つでも心に残るようなモノのあるこういう作品の方が、無難にできたゲームよりオレは好きです。

PSOアンダーグラウンド/朽ちゆく想い出に/「KITTENS」

■あらすじ■
時はA.U.W3087年。セントラルドームの爆発から3年後の惑星ラグオル。
当時の混乱も去り、新たな地表を獲得したパイオニア2の人々は
それぞれの生活を謳歌していた。
ハンターズギルド所属の中年レイマー・ジェイは、
腐れ縁の相棒フジモから1年半ぶりの依頼を受ける。
それは3年前消息を絶った軍の小型輸送船
「セイレン」への潜入調査という、きわめて胡散臭いものだ。
しかし、そこにはかつての恋人との交信記録が残っていた。
彼女は船の中で何をしていたのか?
ただれた過去に蹴りをつけるため、
ジェイは仲間たちとともに「セイレン」の謎へ挑む。
(↑配布先HPのあらすじから引用させていただいています)


いまでは同人ゲームサークルとしてそれなりに有名になってきているKITTENSが処女作として世に送り出していたPSOの2次創作ADVです。PSOをプレイしてない人にも分かるようにキーワードの説明があったりするんだけど、正直それだけで未プレイの人達は入ってこれないんじゃないかな。キーワードがあるから大丈夫ってのはやった事がある人だからいえるわけで、PSOの設定の説明がほとんど無しで急にはじまるし、やっぱり原作やらないとついていけないだろう所が何箇所かある。ってかPSOって原作でもあまりストーリーに触れられないからやってる人でもわかんない人いるかもしれないけどね。

ストーリーは過去に主人公と不仲で別れた恋人が乗ってたと思われる漂流した宇宙船<セイレーン>に探索しにいく話。グロイシーンが結構あるけど映像的にヤバ目なのはなでそういうのが苦手な人いんでも大丈夫。グロと切なさが同意するような話です。
1プレイ30分ぐらいの短編なんだけど、その分展開が速いです。オレは少し置いてけぼり気味だったんでなかなか世界に入ることができませんでした。印象は心身共にドロドロしたSF。好きな人は好きなんじゃないかな?オレにはさっきも挙げたように急展開なのと主人公の考えにあまり賛同できなくてそこまでハマりませんでした。でも最後の方、特にサブシナリオ(本シナリオあとに出てくるシナリオ)はそれなりに楽しんでプレイしてましたが。

賞賛すべきなのはシステム面です。BGは全部オリジナルの3Dで質は高い。絵はラフっぽい絵なので賛否両論ありそうだけど、オレはこのシナリオにあってたと思います。音楽はかなり良い曲を使っており、世界観を創り上げるのに貢献していました。そして、息遣い、ドーンっての(衝撃的なシーンとかで)などSEで文章以外で臨場感を与えるのが非常にうまいです。。ちょっとドーンは使いすぎな気もしますが。
逆にシステム面でイタイのは最初のロゴが飛ばせない事。エンディング集めを必要とするゲームの性質上、何度も繰り返してプレイする事になるのですが、この時にスムーズに再プレイできないので辛かったですね。それ以外に悪いところは見当たりませんでした。

PSOをやってるとネタがわかったりしてファン心を刺激されるのですが、それ以外の人にどう写るかわかりません。とにかく、急展開で詰まりすぎてるのがイタイ。しかしけっしてクオリィティは低くはありませんよ。オレももっと世界に入り込めれてたら、後半はかなり楽しめたと思います。

この人たちの次の作品がマイ・スイート・トマトなんだけど、とても同じ所が作ったゲームとは思えないぐらいテンションが違うな。因みに、マイ・〜は買ったけどいまだ積んでます。やる時間がない〜。

【追記】裏シナリオ発見。マイ・〜のイメージと繋がりましたw。ここでもドーンのSEが良い味だしてるなぁ。エンディング名には笑いました。