soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

ヒトガタ & ヒトガタ奇談/ワードワード

この文量はどうみても引きこもりならではです。ほん(ry

ヒトガタ/ワードワード

dydyさん作のノベルゲーム。選択肢は一つだけ。2シナリオクリア後にオマケコメディシナリオ付き。プレイ時間は1時間半ほど。


大正時代(?)の話。青年士官を夫に持つ妻が主人公。戦地から帰ってきた夫は頭部を負傷して赤ん坊同然の白痴になっていた…。
今回は主人公がまともな人間なので鬱度はそこまで高くないですがやっぱり救われ無い話。明治辺りの短編小説をよんでいるような感じでした。いつものdydyさんのクオリティですが大地やアメージンググレイスに比べると入り込めなかったかな。
この作品はどちらかというとオマケのdydyさんお得意のホモネタコメディシナリオが面白い。他作品のコメディシナリオは好きじゃないんですが、今作のは勢いがってちょっと面白かった。

ヒトガタ奇談/ワードワード

dydyさん作のオムニバス形式ノベルゲーム。奇談といっても幽霊や妖怪ではなく変態と言える人間達がおりなす奇妙な話を8話収録。プレイ時間は3時間〜4時間ぐらい。上のヒトガタとタイトルは似てますが直接関連性はありません。込められたメッセージには共通したものがあるかも。


背景に白が多いので表示される白い文字が見にくいのが難点。また文字表示が縦書きなうえ、1クリックで大量の文字が表示されるので読む気が失せる事も。流し読み感覚で読んでいました。


収録されている物語は短いですが面白いモノが多かったです。
ヒトガタ奇談の1・3は人形に心を奪われた人間を描いた2つの物語。同じ題材で違った捉え方をしていて面白かったです。この2話が上記の「ヒトガタ」の2エンドを「ヒトガタ」とは違った表現で書いたものと言えるのでは。ヒトガタ奇談2はいつもの裏切られる話。
少女遊戯、田舎の事件、幽霊怪談はコンパクトながらドキッとさせられる恐さがある。告解はラストのどんでん返しが面白かった。これらの話で誰からみても奇妙な人間をだして、締めくくりの東京怪奇サーカスで多くの人が普通と捉えたであろうエリを置くことでこの変態がおりなすノベルゲーム全体が考えられるモノになっています。


かなりおもしろかったです。「大地」と並んだかな。人に薦めるなら癖が強くないこっちですね。それとも俺の感覚がこの人の作品に慣れてきているのか。