soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

機械仕掛けの鴉 〜前奏曲〜 / ロデの迷宮

推理ノベルゲーム。プレイ時間は2時間ほど。
前奏曲という事で本編があるようです。コレはその導入ゲームのようなもの。


推理モノは状況判断のしやすい読みやすい文章が多いと思うのですが、このゲームの文章は伝奇モノ(月姫以降)に多い、装飾された文章が多いです。
個人的にはそこが合わなかった。
キャラのやり取りにくどさがあるので事件に没頭できませんでした。


大量にばら撒かれた伏線/証拠を拾っていく推理シーンは、(他に)ホームズぐらいじゃないとわからないような、半なぞなぞ的なトリックをどんどん暴いていくのに違和感を感じました。せめてもう少しトリックを絞っても良かったのでは?
更にこのゲームの特徴となっているどんでん返しがあるのですが、勘のいい人なら開始5分で気付いてしまうかもしれません。明らかに不自然な点が多かったです。そのため驚く事も無く終わってしまいました。


かなり辛口になってしまいました。自分には合わなかった。
ウリにしている「普通の推理モノとは違う仕掛け」が大したものに感じなかったのが最大の原因でしょう。
自分はいつも江戸川乱歩我孫子武丸のような子供にも読みやすい推理モノばかり読んでいるので、ミステリー好きの方がプレイしたら違った印象になるのかもしれません。


↓ネタバレ↓


・どんでん返しは予想できた。「実は嘘でした、サークルへようこそ〜」と喜劇で終わるかと思ったら実は悲劇だったとは予想できませんでした。もしかしてreadmeにある作者がこのゲームのこめたプレイヤーへの挑戦状というのは「実は悲劇だった」という部分の事なのだろうか?
そうだとしても、犯人の考えはあまり理解できませんでした。動機を推理する要素も無かったわけだし。
・自殺するとわかっていながらこの空間を作っていたその他のキャラがある意味一番怖い。グッドエンドでも特にこの点に触れずに終わるのはおかしいのでは?
・最初の被害者(?)のネームプレートを見て違和感を感じるシーンがありますが、この時点でアナグラムに気付くのはおかしいでしょう。無駄に伏線を貼った感じが。
・どんでん返しがアンフェアとする部分であればアンフェアというほどの反則技ではないと思うし、「実は悲劇」がアンフェアだとすると、それに対する伏線はほとんど無かったわけで伏線解説はアンフェア云々を補足する事にはならないんじゃないかなぁ。
やばい。辛口すぎたかもしれん。