soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

METAMORPHOSE 2010 レポ

先週末に行ってきたMETAMORPHOSE 2010のレポ!


急に沸き立った「MOGWAIが見たい!」という衝動に突き動かされて、はるばる大阪から静岡まで。
一緒に行く友達が遅刻したせいで、会場着いたのは陽が落ちた20時から。
夕暮れのCALMとかも見てみたかったなぁ。

Omar Rodriguez Lopez Group

初っ端はマーズヴォルタのギター・オマーのバンド。
ドラムを中心にみんなが密集する陣形がカッコイイ。
途中から見たんだけど女性ボーカルをフューチャーした落ち着いた渋い演奏だった。オマーもドラムの後ろで派手なアクションはせずブルージーに弾いてて、クールなものの期待してた爆発力は無くて少しモノ足りず。
どうやら前半にインプロヴィゼーション系の変態的なのをやってたらしい。前半も見たかったなぁ。
でも、最後のひたすら同リズムを刻み続けるドラムはかっこよかった。

FUMIYA TANAKA

会場内を色々と見て回りながらチラっと拝見。まぁ、手堅いプレイ。

Manuel Go"ttsching

ミニマル・ギターの神様ゴッチン。
ギター4本だけでものすごく深〜い空間を作ってて惹きこまれた。生演奏でここまで幻想的な音が出せるのか。ブルーの照明も綺麗。
頭をゆらゆらさせて聴いてたら気持ちイイのなんの。
最後は変則的なユニゾンで終わらせたけど、ズレるギリギリだったのが歳を感じるというかw

Derrick May

夜中に向けてアゲまくる!いやー、こんなアゲるDJをするとは思わなかった。
近代的なVJも手伝って、むちゃくちゃ盛り上がる。フロアも人充満。熱気もすごくて汗がダラダラ。


ここらへんから良い感じに酔いがまわってきた。
ソフトドリンクがほとんど売ってなくてどこも酒しか残ってない〜。

Mogwai

今回の私的目玉。
すげー、よかった!「Fear satan」最高!!
大人しくなっていくパートのドキドキ感がハンパない。
いつ轟音がくるかとスチュアートを凝視してたのに、完全な不意打ちでの爆発で心臓が飛び上がった。
そのあとは轟音とフラッシュに合わせて絶叫!どんな音圧だ!!
あまりに感動して思わず一緒に行ってた友達らと抱き合うほど。


全体でも「You Don't know Jesus」「Hunted by a freak」「Helicon 1」「Friend of the night」など有名曲ラッシュのフェス仕様でたまらんかった。「Hunted by a freak」の完全再現とかマジ鳥肌モン。
そして轟音の強烈さはCDの比じゃない。

過去のライブで「My Father, My King」「Fear Satan」は生で見れたから次は「Christmas Step」を見たいなぁ。


ここらで、軽く芝生で横になると微妙に眠くなる。
けど、見たいものはまだまだあるんで体を起こしてPlanetステージへ。

EYE

野外のダンスフロアが合いすぎ。
基本普通のダンスミュージックだけど、たまに民族的だったりロック的な変速タム回しだったりと一筋縄じゃいかないネタを入れてくるのがEYEらしい。
この人はテープノイズのギュイ−ーンってのやれば無条件で盛り上がるからいいよねw


Planetは斜面の芝生だから、疲れて足がおぼつかなくなってると少し踊りにくいな。


EYEを見ている時にタオルをなくしていたのに気付く。山奥の夜中だというのにアホみたいに暑い日だったので、汗を拭くものが無くなって、テンション下がり気味。

X-102

PLANETからSOLARに戻る途中に聴こえるアンビエントで宇宙的なサウンドはX-102。
JEFF MILLSMAD MIKEの二人がでっかいステージの端っこの方でプレイしてて、最初はどこにいるか全然わからなかった。(わかったのは二人が帰って行く時w)
Derrick MayMAD MIKEJEFF MILLSデトロイト・テクノの生き証人が一晩で見られるってすげーな。



自分がステージ前に着いた時は90年代レイブサウンド・GROUNDZEROでアゲアゲアゲ!あまりの強烈なシンセヒットに酔いつぶれて死んでたヤツらも立ち上がってノリ始めた。『Rings of Saturn』と同じ展開で最高にアゲアゲにして舞台を降りる伝説の二人。強烈すぎる!!!まさにレイブ!!!!!
デカイステージの周りで踊りまくってるのを見てるとSOLARステージにももっと少しテクノ系が欲しいなぁと思うな。良い光景だった。


帰りはふたりならんで丁寧にぺこりとおじぎしていくのが可愛かったw

Dubfire

夜中の3時。もうこの時間で踊ってるのはキテるヤツらばかりでテンション高けー。
それに合わせてDubfireもミニマルを中心とした力強いDJを繰り広げる。
ギラギラとした攻撃的な雰囲気が漂ってました。

温泉

会場内で温泉に入れるということで、最近温泉にハマっている身としては外せないでしょう。
フェスの途中に温泉!気持ちイイ〜。
微かにダレンエマーソンのかける四つ打ちが聴こえてきてLUNARに飛び出したくなるけどなw


何が良いって会場で唯一といっていい、キンキンに冷えた飲み物・牛乳が飲めること。コーヒー牛乳が最高だった。
あんまり入っている人もおらず(15人くらい?)、温泉以外の面でもなかなかの穴場でした。

The Album Leaf

少し空に明るみが見えてきた時間帯にalbum leaf。幻想的すぎる。
2曲ほど見てでLUNARへ戻る。

Darren Emerson

この日一番踊った。
シリアスなアンダーワールド時代とはちがってすごく楽しそうにDJをする。
個人的に一番盛り上がったのは「It Just Won't Do」。自分の中でこの曲といえばfatboyslimのBig Beach Boutiqueなんですが、声ネタが頭の中にこびりついてるもんだからアガるアガる!
メタモ07にやったボンスリはなかったけど、10月のunderworld単独で聴くからいいさー。


踊り狂って外に出るとすっかり朝。夢から覚めたような感覚。
こういったステージと自然の絡み合いを感じ取れるのもフェスの良いところ。

65daysofstatic

午前6時に変態 + 轟音。本人たちもこんな時間にやるのは初めてとのこと。基本はロックバンドだもんなぁ。


寝起き & 踊り疲れが多いこの時間にアグレッシブな65daysは持ってくる時間を外した感があった。
でも朝日に照らされての65daysは新鮮でもあった。
メンバーのテンションも高かったし。


そういや、左のギターがキャップを取ってるのを初めてみた気がする。クールなイメージがあったけど好青年って感じでした。むっちゃイイ笑顔するなぁ。


新譜はエレクトロ寄りだったけど、ライブはロックだ。
新譜の曲を中心に、「Radio protector」「Retreat!Retreat!」「Await Rescue」の人気曲を織り込んだセトリ。陽の下の「Radio Protector」は新鮮。
狂ったように首を折り曲げてのギタープレイはシンセを弄る時でも健在でまたそれがこっちのアドレナリンを誘う。
ドラムが電子パーカスをものすごく大きなアクションで繊密なビートを叩くのも圧巻。


「次の曲がラストです」と言って一曲やった後、シレッともう一曲、しかも10分くらいの曲をやるのが面白いw
まぁ、なんだかんだでむちゃくちゃ盛り上がりましたよ。

MAYURI

LUNARのトリでありメタモのオーガナイザーであるMAYURIのプレイ。
この時間帯にぴったりのアダルティーなテクノ/ハウスでかっちり踊らせる。


しかし、さすがにこの時間は踊ってる人間は少なく、5000ぐらいは入る会場だろうに、300〜400ぐらいしか人がいなかった。
でも皆好き放題に踊ってて、扇子を持ちながら摺り足で踊る人、無表情で回りながら踊るアロハ、メタモよりフジっぽい女の子が地味に踊る、セクシーなダンスをするお姉さんと外人、などなどとなんかすごく濃くて、楽しい空間になってた。
このステージもかなり楽しかった!


最後はメタモ10周年を記念してオーディエンスの一人がMAYURIさんに花束を手渡す場面も。あの大きな花束をこの過酷な会場まで持ってきたと思うと熱くなるものがありますな。
MAYURIさんも思わず涙。

Moritz Von Oswald Trio

人力ダブ/テクノ。ラストとは思えないのっそりしたアクト。
チルというよりどんより。これで終わりってのはちょっと……。暑さもあってダルさが際立ってしまったような。
でもだら〜とした音をBGMに食うかき氷がむちゃくちゃうまかった。


虹を歌ったとか、ROVO勝井祐二がきたらしい七尾旅人に行ったほうがよかったかもなぁ




帰りのバスで外国人記者の人と話すことができて、デリック・メイグランドマスターフラッシュにインタビューしたこと、あとステージ側からの写真を見れたりとすげー興味深い話しが聴けた!




しかし、今回のメタモは寝ないでがんばった。飯もあんまり食ってない。死ぬかと思った。
本当は寝るつもりだったんだけど、つい寝るのがもったいなくなって。


今回は反省点が二つあって、
まず、ほとんどの各アーティストが30〜45分ぐらいしかみてない。フルでみたのはmogwaiと65daysぐらいか。
飛び飛びで一つを楽しめなかったってのはある。ラインナップが揃いすぎなのも考えものなのね。
それと、リュック替わりに持っていったヒップバッグが腹を締め付けるのツラくて思いっきり踊れなかった。
荷物が気になってアーティストに集中出来ないのは残念だなぁ。
荷物置きの為にテントでも張ってやるか。


飯は、炭火焼ソーセージうますぎ。ソーセージならハズレないだらと軽い気持ちで食ったら目玉が飛び出るほどの旨みが。ソーセージ観を変えられた気がする。
あと飲み物はスミノフ最高!コロナビールしか無い他のフェスがほんといやだ。


4箇所ぐらいあったメインステージ以外のミニDJブースは地下にあったドラムンが空気違う。
地下への通路がレーザーやらフラッシュが反射しまくりというアングラっぷりが最高。
ぶっちゃけ一番熱かったのはあそこだ。一晩中テンションMAX状態ですごかった。
ローランドのブースのもろトランスにて少ない人数で楽しむのもまた良し。


各所のイルミはスンゲー綺麗。まさに夢の世界。サイケデリック


過ごし方の面で反省点もあるけど、楽しかった!
あの異空間で一晩中踊り続けるってのが良いね。来年もできれば行きたいな。