soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2011/10/25 NATSUMEN @ 心斎橋janus

10つものライブに行った忙しすぎる10月。ラストはNATSUMEN
ハコは去年できたミュージックバー・Janus。初めて行ったけラウンジは普通のバーぐらいの広さでパスタやらを調理してる音が聴こえてくるお洒落な空間。ジャズや70'sロックなんか聴こえてきそう。NATSUMENもプリミティブだけどジャズではあるからいい感じにフィットしてました。


ほっこりフライドポテト(美味!)とスミノフを飲みながら開演待ち。客入りは6割くらいで好きなように移動できる状態。こんぐらいの気軽さのほうが彼らにはあってるかも。
「Bitter Peace / Slayer」と最高に粋な登場SEと共にメンバーがステージへ。


スタートからNATSUMEN節としかいいようのないアグレッシブなジャズロックを聴かせてくれる。高い演奏力もあるけど、それ以上に楽器を通してパワーを拡散させるかのような熱気そのもののサウンド。かと思えば夏の日の終わりを思わせる旋律がうっすらと乗ってくる……とにかくハートを揺さぶるアクトでした。
音の伝わり方が「スピーカー」と「耳」という線で繋げる感覚ではなく、バンドメンバーの「身体」からオーディエンスの「身体」へとオーラ状になって入ってくる感覚。気持ちいい〜。


リリースツアーのはずなのに新譜が延期になって新作無いという酷いリリースツアー。でも2ndから「Atami Free Zone」「Whole Lotta Summer」とやってくれて嬉しかった!


新曲はじっくりと聴かせるパートあり、ZAZENにも劣らない変拍子あり、で2ndに比べてシリアスな曲が多いのかな?爆発しているサビ(?)の後ろの方でホーン隊がとびっきり切ない旋律を効かせててガンガンを刺激されまくった。こりゃ、新作はヤバいことになるぞ!
無料先行配信された「Cicadabrot」も披露。混沌からポップへと自然変異していく様は圧巻。いや〜、曲すごいっすわ。


山下さんのドラムは細かい手さばきも決まりまくりでスゴすぎた。惚れるわ。
フロント二人といっていい男臭い顔のギター・AxSxE&ベース・山本さんは身体を振りきって、汗をダラダラ流しながら熱いプレイを。しっかりとついていってるホアンもすごかわいい。
キーボは元SAKEROCK野村卓史。最近加入したらしいけどしっかりとバンド内に入っていけてる。NATSUMENのようなサウンドに途中加入するのも相当なセンスが必要だろうに、ほかのメンバーに気後れせずものすごいフレーズをエモーショナルに弾きまくってたのには見惚れた。感極まってキーボードが台からズレ落ちる場面も。


熱い演奏を聴かせてくれたと思うと、MCでは一転くだらねーってな雰囲気に。AxSxEの自由人すぎる発言と山下さんの突っ込みで面白おかしく。あとこの日は山下さんの誕生日だったのでみんなでお祝い。もっと上かと思ってたから年齢聴いてびっくりした。千住さんとどっちが若いんだろ?


本編ラストになった「Natsu No Mujina」の頃にはAxSxEもう相当に”入ってて”途中でギター替えたけど2分もすれば全ての弦が切れてた。アンコールの「Newsummerboy」でもしっかりと沸かせパワー満点でポジティブなステージを展開してくれました。


10月は色々な、変わり種のバンドをみたけど、最後に見たのが”音楽ってええなぁ、楽しいなぁ”と思えるNATSUMENライブで良かった。照明も派手じゃないし、もちろんインストなんで歌詞があるわけでもない。でも「楽しい音 = 良いモノ」ってなオーラが放出しまくってる素晴らしいライブ!