soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2014/09/20 KKmanga、KIRIHITO、トリプルファイヤー、WADAROCKERS @ 難波ベアーズ


WADAROCKERS (wada shinji(dr)inada makoto(ba)nishi ryota(synth)ishihara tadahiro(sax)oono yuuki(gt))

和田しんじさんを中心とした即興演奏バンド……でいいのかな?


和田しんじさんの早すぎるスティック捌きのビートでスタート。そこにマスロック系ギターフレーズが絡んできて……全体でグチャグチャっと音を重ねていく。
ひとりがテーマを作ったと思っても、誰かが逸脱したりと合わせない即興。個人的にはモヤモヤ〜っとした。


2セット。
キーボードがよく見える位置に居たのですが、西さんの指が細くて「これはキーボードを弾くために生まれてきた手だな」と思いました。ものすごいスピードで動いてた。


ラストは和田しんじさんの”タタドンッ!ジャーーーン!”ってフレーズに合わせて全員で音出し、をしつこいほど繰り返して終了。シンプルなフレーズだけど和田しんじさんがパワフルに叩くと最高のキラーフレーズになる。


トリプルファイヤー

どんなバンドかよく知らないけど、色んな人が「良い」と言ってるのは聞いてました。Dum Dum Partyの時にラスト一曲だけ聴いたけどバンド像を把握することもできず。どこが魅力なのかまだハテナマーク。ってなことで、この日見れるのを楽しみにしてました。


出てきた4人組。ギター、ベース、ドラム、ボーカルのシンプルなバンド形態。見た目は草食系……というかコミュ症なオタクっぽい。テケテケテケってな擬音が似合いそう。
楽器隊はニューウェイブ的な淡々とした、どこかおどけた風もあるサウンド。全員無表情で演奏してるのがなんか独特。特にベースは客に対して左向きに立ち、最初から最後までずっと同じポーズで弾いてました。


で、ボーカルがおかしい。歌ってるような、語ってるようななんとも言えないボーカルスタイル。というか言い回しがクリトリック・リスのソレ。ほぼ漫談です。
でもクリトリック・リスがインパクトと強烈ネタでドカンドカンと笑いを誘う…芸人の漫談で言えばケンドーコバヤシ的なのに対して、トリプルファイヤーは最初はそんなに可笑しくなかったのにジワジワとシュールさや言葉のリズムが効いてきて気づいたらニヤニヤしてくる…確かな質(楽器隊)も有した芸人でいうならナイツの漫才的な面白さがありました。


一番笑ったのは「カモン」という曲。”カモン!” ”手を上げろー”と煽るも客は無反応。でもしきりに”カモン!”を連呼する。次第に壊れた人力サンプリングマシーンのように煽り文句をカットアップしはじめたのには笑いが止まりませんでした。


歌詞で”俺は頭が良いから性格が悪い”ってのがあったけど、性格は別にして頭が良いボーカル&バンドだろうな、と。自分たちのキャラをしっかり理解して魅力に変えてってる感じ。


なるほど、面白いバンドです!アウェーとホームのどちらでも楽しめそうな気がする。



KIRIHITO


約2年ぶりくらいに見るドラムとギターの二人。
バスドラ無しでティンパニーのような独特なスタンディング・ドラムセット(?)はいつ見てもオリジナリティ爆発してます。


どちらかというとダンサブルなサウンドなんでモッシュなんかは無いだろう……と思ってたんですが、一部の客が暴れはじめぐっちゃぐちゃなモッシュが発生。前列がモニタスピーカーやドラムセットを守ったりする状態。暴力的な空気にテンションが上りました。


「SAI-BO」は始まった瞬間から大歓声。この曲のツービートになるところでリミッターが決壊しましたね。ここまでパンキッシュな曲だとはじめて気づいた。たしかにアレはモッシュパートだわ。


僕的にはやはりKIRIHITOはダンスサウンドなんで基本は踊りながら激しいパートになったらモッシュに加わるってな最高の楽しみ方をしました。トライバルなリズムに身体が勝手に踊りだす〜。


トリプルファイヤーも衝撃だったけどこの日のKIRIHITOは強烈だったなぁ。ベストアクト!



KKmanga

名前はよく見るけどライブは初。
フロアタムやシンバルのパーカッション担当がいて一時期のマイナーリーグを思い出しました。


やんちゃなハードコア/グラインドコア。KIRHITOで暴れてたのはこのバンドのボーカルでした。
”ケーケーマンガー”と癖になるイントネーションでバンド名を連呼しながら暴走ハードコアチューンをドロップしてく。


猪突猛進になりすぎてグダグダとなってるところもあった。楽曲もそんなに印象に残るモノはなかった。
でも熱量はホンモノ。ライブハウスを破壊するんじゃないかってレベルで暴れまわってました。


ボーカルはフロアに何度も突っ込んでた。
フロアで客に囲まれながら叫び散らしてるボーカルを出演者のHさんとベアーズ常連のNさんっていうベテランが微笑ましそうに見てる絵がすごく印象に残ってます。