soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2017/09/23 京都音楽博覧会 2017(くるり、二階堂和美、布施明、UA、田島貴男、Gotch) @ 梅小路公園

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くるり主催の京都の秋フェス・京都音楽博覧会~。ずっと前から興味あったけど今回ようやく初参加です。
大きい音を出せない公園で開催。そのなかでいかに面白くするか、工夫を重ねてる。冒険的なくるりらしい。他のフェスとは違う空間で楽しかった~。


11:45くらいに会場到着。(開演は12:00)
ステージが見えるシートエリアは埋まっている。ステージ見えない脇道ならギリでシート敷ける;
開演後じゃどんな場所でもシートは無理だろうなぁ。勉強になりました。
穏やかな空気。グッズ列も客席もがっつきがない。くるりらしい;


フードエリアはちょい離れててステージから10分くらい歩きます。
だいぶ広いスペースで展開。
ただリストバンド持ってない一般人も入れるので列はなかなかエグいです。デジポット性(食器返却でキャッシュバック)なのも変わってる。
九条ねぎ塩焼きそばおいしかった〜。

Dhira Bongs、Tomi Lebrero

ステージではDhira Bongs、Tomi Lebreroがライブ中。それぞれインドとアルゼンチンのSSW。シンプルな弾き語り。心地よい。


がっつり聞かずにBGM的に聴いてる人も多い感じ。海外アーティストを呼んでこんなリラックスした空気だとは。サマソニとかとはまた違うなー。

京都音博オーケストラ

SSWが終わったら京都音博オーケストラが登場。吹奏楽、弦楽器のそろったガチなオーケストラです。
自己紹介がてらにクラシック曲を演奏したのですが……音がめっちゃ良い!下手なホールより良い音で耳に届いてきました。野外でこのレベルはスゴい。くるり監修でガチに音にこだわったんだろうな。

Alexandre Andrés & Rafael Martini

オーケストラを引き連れてブラジルのAlexandre Andrés & Rafael Martini。
アルゼンチン音響派系やらペンギンカフェ系統の音楽を感じました
フェス中盤だけどまだゆったりと聴いてる~。



くるり

オーケストラとの共演ゆえロックな演奏より歌の旋律を重視。
ブレーメン」は感動的。繊細でドラマチック。
「Remember Me」もオケがぴったし合いますな
オケでメロディが活きまくった「奇跡」も泣かせにきてました。


意外にも「everybody feel same」「ワールドエンドスーパーノヴァ」「琥珀色の街、上海蟹の朝」も。
「ワールドエンドスーパーノヴァ」のオケの迫力には圧倒されました。デジタルでこそと思っていた楽曲がオケで生まれ変わる驚きと感動!


MCはあまり喋らず。ギターもガッツリは弾かず。主催なのに(だから?)ゆるーい空気。
ってか3人はこのあとの“生”歌謡ショーが気になって仕方がない様子(笑)


京都音博“生”歌謡ショー

最後に今年のメインイベント・京都音博“生”歌謡ショー!
二階堂和美布施明田島貴男、Gotch、UAの錚々たる歌い手達が京都音博オーケストラをバックに歌う催し。
歌う曲は発表されており、アレンジはすべて岸田さんによるものです。これが素晴らしかった~。
あ、各歌い手は3曲づつです。


スペシャル感で気分が盛り上がる!
くるりのメンバーが司会(歌謡ショーなので)。呼び込む声でテンションあがるなー。

Gotch

アジカンのGotch。リラックスしたムードでアジカンとソロの曲を歌っていました。
ロック成分が強く、えらくご機嫌。”自由に踊ろー”と煽り、自らも踊りまくる。
”カッコつけて歌います”と腕を後ろに組んでリアムのポーズで歌う。そういうことかい(笑)サマソニで見たんかな?



田島貴男

クセがすごい!こんなクセあったっけ?
「ウィスキーはお好きでしょ」をしっとりと歌い上げるのに次の曲で出だしを間違えたり(笑)
「接吻」は静かに神々しくスタートする意外なはじまりからムーディに盛り上がっていく良いアレンジ。
男のエロさを堪能しました。


UA

劇団四季か!”ってな派手な服で登場。
比較的ポップ寄りアレンジの「悲しみジョニー」をまずがっつり歌い上げる。
その後はミニマルなオーケストラの使い方で岸田さんの奇才な部分が出てました。空も暗くなってきて良い雰囲気出てました~。


布施明

ぶっとばされました!声の、歌の存在感!
ロックスターとは違う歌謡スターの輝き方は新鮮であり衝撃的だった。
MCはゼロ。一言もしゃべらずに歌でぶちまかしていった。すごい体験でした……一生モンの思い出。


一番盛り上がったのは「君は薔薇より美しい」の”(ああ君は)変わったー!”でみんなで手を上げたり”ウオオオ!”って歓声を上げた時。
まるでサマソニ03レディへで「Creep」のガガっ!に合わせて絶叫したみたいでした。いや、あれはスゴかった……。声がほんとすごくて、メロディもズバズバと胸にきて……ただただ感動。


さらに照明とステージデザインが歌謡ショーみたいなのが良かったです。天井の布とか点滅じゃなく色で魅せる照明とか素敵。
スクリーンが引きの絵になったときに、恐ろしい声量とともに照明がピカーッと光ったのはまるで神様を目の当たりにしてるようで震えました。
シクラメンのかほり」で”うす紫のシクラメンほど~♪”を歌いながら指をパチンとしたら照明が紫に変わったのも鳥肌。


見れてよかったです。
ロックもポップスも色んなライブ行ってる自分だけど、TV主体の歌謡ショーってのはまた違う良さがあるんやなぁ。今まであまり意識してなかった。これだけライブ行ってもまだ新しい体験をさせてくれる!


この日で確実に一番盛り上がってた。みんなが虜にされてた。
帰り道でも周りは布施明の話題ばかりでした。


二階堂和美

”なんで布施明のあとなのー?!”と絶叫してスタート。
ん?なんか声が本調子じゃないような;表情も固く、MCもなんだかしどろもどろで様子がおかしかった。
布施明&トリのプレッシャー&喉の不調だろうか?(のちに出産のニュースが。妊娠してはったんやなぁ。すごい。)


正直、声が弱々しいのが始終気になりました。
それでもかぐや姫の「いのちの記憶」はグッときた。感情がこもりまくってニカさん本人も泣いていた。
最後は楽しく「お別れの時」でお客さんも巻き込んで挽回した感じはありました。


くるり

アンコールとして最後にくるりが出てきて「宿はなし」。
岸田さん、ギターを弾いたのはイントロだけ。残りはハンドマイクで歌い上げた。
そうそうたる歌手達のあとでもしっかり胸に響く歌声でした。
やー、よいフェスだった!




決して広く、自由に使える場所じゃない中で最大限に楽しめる環境を作ってる。お客さんががっついてないのもいい。
くるりらしい変わったことをやってるなかなかクセの強いフェスでした。


しかし場所取りは大変そうや;(イベントの日でも早起き苦手