soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

Juvenile Graffiti -Juvenile Rockets- / MURAKUMO

全年齢向け同人ノベルゲームの体験版。
春夏秋冬に渡る本編中の夏休み編をプレイできます。
プレイ時間は4時間ほど。


おそらく吉里吉里など使用していない独自のシステム。ノベルゲームを快適にプレイするのに必要最低限な機能は揃っています。
ただちょっとだけ動作がもっさりしてる気がしないこともない。あくまでもノベルゲームにしてはですが。
絵はむちゃくちゃ上手いというわけではないですが、温かい絵柄、塗り方で作風に合っている。
BGMはそれなり。「希望」が気に入った。
2箇所にあったムービーと背景をうまく使った演出が面白かった。子供心を刺激する演出。


ストーリーは:戦争が起こっている時代。とある田舎町の学校では無期限休校中であるにも関わらず6人の少年少女たちが自分達の手で勝手に入学式をして学校生活を過ごしていた。学校生活には欠かせない夏休みの自由研究として彼らが選んだ研究は?……というもの。
設定がツボです。戦時中に子供達だけで学校生活。たまらん!
この夏編ではドロドロした展開は一切無し。特に困難にぶつかることもなく、楽しげな6人の突き抜けるように爽やかな青春物語が展開されます。6人の生活が楽しそうで読んでいて気持ち良い。
天然、シスコン妹、チビ年上、悪ガキ、活発な自縛霊とキャラも立ってる。
ノベルゲームにしては珍しく恋愛の「れ」の字も感じられないのが物語のピュアさを倍増させています。


面白かった!
とにかく爽やかな気分にさせてくれるジュブナイルものです。
なつのロケット(amazon)なんかが好きな人はハマるでしょう。
製品版では、体験版でほとんどでてこなかった「戦争」がどのように絡んでくるか見物。彼らの学園生活が壊されるかもしれないと思うと……。