soundwing-あの素晴らしい駄文以下のなにか

関西(大阪)のライブレポートを中心に更新。昔はフリーゲームや同人音楽のレビューをしてました。

2016/12/03 赤い公園、雨のパレード @ BIGCAT

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赤い公園と雨のパレードのツーマン。
音楽性や雰囲気はだいぶ違いながらも、玄人かつキャッチーって方向性で似通ったものがある2組。納得の組み合わせでした。

雨のパレード

初見。よかった!
音の次世代感が凄い。4K的な「あ、いままで違う」ってなる音の感触。なんかdelphicをはじめて見た時を思い出しました。


青を基準とした幻想的な照明と洗練された音の組み合わせがたまらんかったです。
(左)ベース(中央後ろ)ギター(中央前)ボーカル(右)ドラムという変則的なポジションも面白い。
ボーカルがちょいオーラルを思わせるキラキラした感じでバンドのイメージからすると意外でした;


なんたってMPCサンプラー駆使してるドラムが面白い!
リズムも音も個性あり。打ち込みでじっくり練ったたリズムみたい。それゆえ逆に生ドラムの音が生きてくるトコもありました。


ベースも良い意味でベースらしくない。”ん?ギター?”ってな音を出してて一筋縄じゃいかない感じですな。


リズムなんて完全に最新のダンスミュージック・シーンから引っ張ってきてるのだけど、サウンド全体ではバリバリに踊らせる感じではなくクールに浸らせる感じ。
リズムもトリップさせる一要素として働いてる。この手のバンドにしては轟音に頼ることもほとんど無いのも独特。面白いなー。


とにかく洗練されてた。
だからといって面白味の無い音楽になっちゃうことなくワクワクさせてくれる。
やー、またライブ見たいですわー。ってか早くもBIGCATみたいな大舞台が似合ってるな。


赤い公園

今日の赤い公園はホント良かった!
曲の良さがビシッと伝わってきた〜。


3枚のアルバムから満遍なくなセトリ。
曲中に存在する激しいギミック、楽しいギミック、キテレツ、壮大…津野さんが曲に仕込んでるギミックがすべてクリーンヒットしてる感覚がありました。
特にギターとボーカルがいつになく尖るトコが尖ってた気がします。


「サイダー」で盛り上がっての「KOIKI」のイントロはゾクッとしました。
あと流行りのシティ・ポップ勢にも負けてねぇぞと言わんばかりに「黄色い花」のグルーブが心地よかった~。


サプライズは雨パレの「Tokyo」のカバー。ありゃたまらん!しかも「西東京」のあとにやる小粋っぷり。シンプルなメロコア/ちょいスカなカバーで雨パレとガラッと印象変わってました。
それゆえ雨パレのメロディの普遍的な良さも際立つ形に。楽しそうに演奏してるのがまたよかったな。


アンコールで新曲初公開(「闇夜に提灯」)。
邦ロックで飽和してる和風なロック。でもそこはさすが赤い公園。かわいらしいコーラス、やりすぎなくらいハードな演奏、拍子崩壊、パワフルな歌い上げ、カウベル……バンドならではの要素をトッピングするように配置してスタンダードとなった曲調を自分たち色に染めてました。地力があるからこその芸当。


ベースのひかりさんは相変わらず天使でした。笑顔でベースぶん回しながら弾き倒してた。やばいわー。


そしてこれが千明さんが在籍する赤い公園を見る最後のライブになってしましました。まさか脱退するなんて。この人のフロントマンとしてのオーラはゾクゾクした。残念極まりないです。